愛の妖精   (1848年)

著者:ジョルジュ・サンド(フランス 1804−1876)


一人の小悪魔的な少女ファデットと、双子のランドリーとシルヴィネをめぐるちょっと幻想的な話。

よくわからない所が幻想的で、面白いと思ったのだが・・・ 今思うと、これを小学生の時に読んだのは、われながらすごい!子供用の全集に入っていたからだが、青春の読みものらしい。久し振りに読もうと捜してみたら、大人用の文庫本になっていた。

子供心に、ヴェールに包まれた少し秘密めいた話のように思えたが、そこに引き付けられたのかもしれない。何度も読み返した記憶がある。

木の棒のような感じのする、未熟で硬質な少女が、段々落ち着いた魅力的な女性に成長していくところに、おさないこころをときめかせたものだ。また、自分の周囲にはない不思議な世界に知らぬまに引き込まれ、自分まで変っていくような錯覚を楽しんだものだ。

子どものころに読んだ時は、作者のことなどあまり知らなかったのだが、これがジョルジュ・サンドの作であると知って、意外だった。



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